森博嗣著「デボラ 眠っているのか?」を読んで
以前に紹介した「彼女は一人で歩くのか?」のシリーズ四巻目になります。
相変わらず呑気な博士とそのボディガードの生真面目で無口な女性の物語なのですが、ボディガードさんの反応が微笑ましいというかちょっと心配になるというか・・・
例えばですね、博士がテロリストの黒幕かもしれない人物から休日に食事を招待されるケース。
博士的にはもし黒幕ならそんな見え透いた手は使わないという理由で、ほいほい食事に行こうとする訳です。
当然、ボディガードは反対するのですよ。
博士は初め「嫌なら君は来なくていいよ」と言うのですが、それだと何かあった時に責任問題になると考えて、君は来るなと命令するんです。
ところがボディガードは、その日は休日で勤務時間外だからあなたの命令は聞けませんと主張してついていくのです。
休日に勤務以外の理由で上司の後をつきまとうとか、それもう半ばストーカーだから・・・
それとか旅先のホテルで博士が、ある人物に今すぐ隣室のボディガードの部屋へ避難しなさいと忠告されて、爆弾の爆発から危機一髪で助かるというケース。
その忠告した人物が味方かどうかという議論で、ボディガードはその人物が博士を信用させるために仕組んだのではないかと疑うんですよ。
博士が、君が僕を部屋へ入れてくれなかったら爆発に巻き込まれてた訳だから狂言とは思えないと主張すると即座に「私が博士を部屋に入れないなんてありえない」と反論するのです。
いやもうあなたがいつでもウェルカム状態とか知らんがな・・・
他にも博士がちょっとでも調子悪そうならすぐに医者に連れて行こうとしたり、もう子猫を産んだ直後の母猫のような過保護ぶり。
もういろいろと大変なのです・・・
そんな楽しいシリーズなのですが、困ったことが一つ。
この巻のタイトルで勘の良い人は気づいているでしょうが、実は「すでてがFになる」の登場人物の一人がかなり話の中核に食い込んでいるんですよね。
なのでこちらを読み進める前に四季シリーズの方を先に読むべきか悩み中・・・
ただそちらの方はあまりいい趣味じゃなさそうなんですよね・・・
眠る日々
サンサの映像を見たのに眠らなくていいようにならない・・・
おのれ野崎まど!
どうすれば眠らなくていいようになるのでしょうか・・・
正直サンサで眠らなくてよくなる理由がイマイチ理解できないんですよね。
所謂パラレルワールドの自分と意識共有するのなら、こちらの世界で眠らなくて良くなる分だけ他の世界ではたくさん眠っている訳で、全体としては効率よくならないんですよ。
自分のところだけ良くなるというのは正解じゃないっぽいですしねぇ・・・
人類が眠らなくなることで世の中がどれほどよくなるかもイマイチわからないし、今後どうなるのか目が離せない感じです。
今回は回想ばかりでほとんど話は進みませんでしたが、こうしている間にもリタお母さんがメリー・ポピンズしているかと思うとシリアスなお話もいろいろと台無し・・・
次回はリタお母さん大活躍ですかね?
まがねさんはっちゃけすぎで、相対的に軍服の姫君が小物化しちゃいましたね・・・
こりゃラスボスはまがねさんですかね。
ベル君とヘスティア様が出てくるとやっぱりいいですね。
同じ話を別の立場から見る面白さが引き立つといいますか、やっぱりヘスティア様可愛いし・・・
録画消化
過ごしやすい気候が続きますね。
このまま梅雨なんて来なければいいのに・・・
神撃のバハムート VIRGIN SOUL
主要キャラが皆投獄されてこれからどうなるんだという不安が、リタお母さんがメリー・ポピンズするだけで払拭される凄いアニメ・・・
あの馬車がバッカス居なくても動かせるというのが一番の驚きでした。
Re:CREATORS
ついに犠牲者が出ましたが、現実化したキャラが消えた場合はどうなるのでしょうか。
最悪は元の物語自体が消滅するというパターンですが、特に皆の記憶から消えたという描写も無いので元の作品自体には影響なさそう。
だとするともう一度召喚することも出来そうなんですが、その時にこちらの世界の記憶が残っているかどうかが肝ですね。
ID-0
メインキャラの過去がほぼほぼ出揃いましたが、男キャラの身体消滅率高い・・・
と言うかリックの例を見るに意識のコピーも出来るのですね。
そうなると同一人格を一度に何人でも揃えられることになるので、大問題な気がするのですが・・・
シオンの扱いがちょっと雑すぎやしませんかね・・・
変に能力バトル的展開なんていれずに、初めからこの路線でやってればいいのに・・・
トーナメントは面白いんだけど、誰が勝つか決まっているような消化試合だと面白さも半減だと思っていたら、意外な番狂わせがあって良かったです。
森博嗣著「彼女は一人で歩くのか?」を読んで
ちょっと前に森博嗣さんの各シリーズの一巻がkindleで百円になっていたので、片っ端から買ったのですよ。
推理小説に関しては相変わらず殺人をエンターテイメントの如く扱う趣味の悪いものばかりでうんざりしていたのですが、一冊だけSFが紛れ込んでいて、それがけっこう楽しめたのです。
時代的には今から二百年後くらいのお話で、人類が病気や老衰で死ななくなるほど科学が発展した代わりに、延命処理された人間からは子供が生まれなくなったという超少子化がテーマになっています。
設定だけ聞くと凄いディストピアなのですが、主人公が呑気というか飄々とした人物で、好きな研究さえしていれば他に何もいらないという学者バカなのでディストピア感はありません。
この主人公の研究が元で謎の組織から命を狙われることになるのですが、それで恐怖したりすることもなく、研究に集中できなくて迷惑だなぁ程度の感想しか出てこないんですよね。
それどころかあまり自分が狙われているという自覚がなく、退屈になるとふらふらと一人で外を出歩くような迂闊な人物なのです。
けっして馬鹿ではなく、むしろ頭の回転は早いのですが、危機意識が希薄というかとにかく呑気なんですよ。
そのボディガードに無口で感情を表に出さない女性がつくのですが、彼女のプロフェショナルな行動と主人公の素人丸出しな行動の差がとにかく面白いのです。
ボディガードからすれば主人公なんて道理のわかっていない子供のようなものなのですが、立場的には主人公の方が上なので逆らえません。
それに主人公も彼女のことをないがしろにしたりせず、むしろ敬意を持って接してくれているのですが、狙われている自覚がないので彼女からすれば危なっかしくて仕方がないのです。
それでいてピンチの時には主人公の機転で助かったりするので、彼女からすると色々と複雑な心境。
まあ無表情な人なのでそんな心境は表に出さないのですが・・・
それにそもそも主人公の迂闊さでいつもピンチに陥っているのですが・・・
そんな凸凹コンビが楽しい本ですね。
シリーズ物なので一巻は物語としてかなり消化不良なところで終わってしまうため、次も読もうかと思います。
ちょうど50%ポイント還元セール中なので・・・
設定的にも経済発展を捨てて安定した世界になっていたりと興味深いところが多かったりしますが、最近ニュースとかでよく見る人工知能に仕事を奪われる的な的はずれな心配をそのまま現実にしちゃいました的な短絡的な部分もあって、やっぱり趣味の悪いのはジャンルの問題でなく作者の方なんだなと・・・