kindle沼日記

電子書籍のことを中心にまったりとやっていきます

最近のアニメは凄いけれどちょっと心配

私は40代にしてはアニメをよく嗜む方だと自負していますが、最近こんなことを知ってちょっと心配になったりします。

 

ようは放送日程に完成がちょっと間に合わなかったということなんですが、まあスケジュール通り進まないのは工程のどこかに無理があったと言うわけで管理体制が悪いと言ってしまえばそれまでなんですが、それが少しでもよいものを作ろうとしている熱意からきているのが心配なんですよね。

 

デジタル放送が始まってから、アニメの演出って年々凄くなってると感じます。

特に最近の進歩は凄いですよね。いや凄いのは前からあったんだけど、昔はそれがほんの一部だったのに最近じゃそれがかなり広まったという感じです。

恥ずかしながら私はデジタル放送開始時はそれに反対で、解像度なんて今のままで十分だしそんなことに無駄な金かけてる余裕あるのかという意見でした。特にB-CASカードなんてくだらない縛りいれてきたことで心象が悪くなってたのは事実なんですが、解像度の違いなんてたいしたことがないと思っていたのも本当です。

映画をテレビ放送しても映像的にはなんの問題もないと感じていましたからね。

実際に放送が始まってからもしばらくは私の意見は変わりませんでした。私は家電とか大好きなので、デジタル放送が始まってすぐくらいに24インチの液晶テレビを買ったんですね。デジタル放送には反対でしたが、新しい機械には興味深々だったんです。

それをずっと1メートルくらいの距離から見てました。解像度が上がって画面が綺麗になったのは分かるんですが、その程度のことだと思っていたし、実際に多くの場面ではその程度のことだったんです。ところがある日、ふと自分のテレビの見方がアナログ放送の頃と変わっていることに気づきました。

 

地デジ以前のブラウン管テレビには適正距離というものがあるんですよね。今でもテレビとの距離を注意することありますが、解像度のせいもあってブラウン管だと近づいて見ても絵ではなく点の集合にしかならないんです。それではある程度以上近づいても意味がありません。

そんな状態なので画面に映った物の詳細な映像を知りたければ、それをアップで映してもらうしかありません。だから物語の伏線に関するような小物は大抵アップになるような演出があったりします。

ところがですね、液晶テレビになってからしばらくして、私は画面の片隅に気になるものが映ったら、わざわざ画面に近づいて見ていることに気づいたんですよ。解像度が高いので、近づいて見るだけで細かい部分まで見れるんですよね。さっきの小物の話で例えると、小物をアップにしなくても主人公がその方向に視線を向けるだけでいいんです。それだけで見てる人が勝手に小物を見てくれます。

アップじゃなく引きのアングルが重要になったという感じというか、全体の中から何処を見せるのかというのが重要になったというか、とにかく解像度が変わることによって見せ方が変わっちゃう場合があるということに、私はようやく気づいたんですよ。

 

ただ一応私自身を弁護しておきますと、そもそも地デジ以前は作成側も低解像度の演出がほとんどで、高解像度用の演出なんて一部の映画くらいしかなかったと思います。大画面テレビが普及してきて、それで作る側の意識も変わっていったんだと思います。

 

それに気づいてから、私はテレビを40インチに買い換えました。

そしてまた気づいたんです。

今ではブラウン管時代程ではないにしろ昔とそう変わらないもの、32インチくらいを適正としているもの、さらにその上を目指そうとするものに分かれている気がします。これはあくまで映像の話であって、ストーリーやキャラや世界設定についてではありません。映像として見るときに、どの画面サイズを意識して作っているのかという話ですよ。実際の映像の解像度という訳でもなく、どの解像度で見たときにその作品が一番見やすいかという感覚的な話です。適正な解像度というのは、ようは独断と偏見に満ちた判断基準です。

 

その独断で判断しますが、最近はその32インチより上を目指そうとしているアニメが増えてきた気がします。

昔のテレビと言うと解像度はVGA(640×480)くらいでしょうか。最近のテレビだと個人的には24インチでHD(1280×720)、32インチでHD+(1600×900)、40インチでフルHD(1920×1080)くらいが適正だと思います。

40インチのテレビで1980年代のアニメは線が太いし塗りムラでよれよれしててさすがにきついです。HDくらいを目指してるのもちょっと間延びした感じですね。逆にフルHDを意識して作られてる(と思われる)アニメは映画館で見ても何の違和感もなかったです

 

今私が見ているアニメだと、ドリランドやアイカツや聖闘士星矢がHDくらいの感覚で作られてる感じですね。笑わない猫やガルガンティアはそれ以上を目指してる気がします。もちろんこれは環境との適正の話であって、単純にどちらが優れているとかいう話ではありません。実際画面は綺麗だけど話がつまらないから見てないアニメだってある訳です。

ただ高解像度を目指してる方が書き込みも細かくて、当然作成側は大変だと思います。HDの面積を100%とすれば、HD+で150%、フルHDで200%ですからね。今のところ長期に続けるならHDくらいのペース配分が妥当で、短期決戦で頑張るならHD+でもなんとかなるくらいというのが作成側の実情じゃないでしょうか。

そりゃ40インチの画面で見ている身としては、高解像度を意識して作ってくれる方が嬉しいのですが、無理をしすぎて作成側が疲弊されるのも心配な訳です。こちらとしても出来る限り関連商品を購入して応援したいところですが、全作品のBDを買うとかはさすがに厳しいですしね・・・

 

ガールズ&パンツァーのときもそうでしたが、最近凄いと思う作品が多くてびっくりしてたら、やっぱり無理してたんだなということが多々あってちょっと心配になった訳です。なんかいい方法がないもんですかね。