kindle沼日記

電子書籍のことを中心にまったりとやっていきます

本と付き合う為の七ヶ条

久しぶりに本を買いました。

ああ、今時ただ本と書いても誤解されちゃうかもしれませんね。紙の本のことです。昔は電子書籍とは別に、活字を印刷した紙を束ねたものを書籍として流通していたんですよ。電子書籍というのはそれの電子版ということで、もともと書籍というのは紙の束だったんですね。

当然紙に活字を印刷するのは時間もかかるし数が増えると輸送コストも保管場所も馬鹿にはなりません。そもそも紙の本一冊が今時のビュワーよりでかかったりしますからね。今の人だと何故そんな無駄なことをしているのかと不思議に思うかもしれませんが、昔は技術レベルが低くてそうした方法に頼るしかなかったんですよ。

 

今の便利な世の中に慣れている人には紙の本なんて不便なものの扱い方がわからないと思うので、今日はその辺のことを詳しく解説しておきますね。

購入したのは講談社BOXの暦物語です。

 

1.カバーを取り外す

このレーベルは本が箱状のカバーで覆われていますので、まずはそれを取り外しましょう。いわゆる背表紙の部分が空いてますので、そこからスライドさせるように取り出します。このカバーは本を読むのにまったく必要のないものなのですが、肝心の本自体の背表紙になんの表示も無く、そのままだと棚に収納したときに何の本か分からなくなるので、棄てずに取っておいて読み終わった時にはまた収納してください。

このカバーについては書籍全体の問題ではなく、このレーベルだけの問題です。

一般的な書籍はコストを下げる意味でも箱状のカバーなんかつけないし、わざわざつけるような高級志向なものだと背表紙を無地にするなんて手抜きはしないのでカバーなんか棄ててもかまいません。恐らくこのレーベルの担当者が書籍に対する常識が無く、コスト意識が低く、読者のことを考えないで自分の美意識を押し付けるタイプであるが故でしょう。

こうした読者無視の姿勢も紙の本が廃れた原因のひとつだったのかもしれません。

 

2.ページを開く

紙の本には右開きと左開きがありますが、この辺は電子書籍でも事情は同じなので分かりやすいですね。その本をどちらから読むかはページの隅に番号が振っていますので、それの小さい方から大きいほうへページを捲ってください。

電子書籍と違ってページを押さえ続けないと本が閉じて読めなくなってしまいます。風などで勝手にページが捲れてしまう場合もありますので、しっかりと押さえておきましょう。手の汗や油でページが汚れるのが気になるという場合、電子書籍のビュワーと違って拭けば綺麗になるというものでもないので、手袋をはめるかクリップを使うなどの工夫をしましょう。個人的には手を洗うことをお勧めします。

 

3.明るさを調整する

暗くて読みづらい時、紙の書籍はライトを調整する機能がないので別途照明を用意しましょう。ムードがあるからと蝋燭を使う場合、紙の書籍は燃えやすいので火事に気をつけてください。

 

4.活字のサイズを調整する

ライトと同じく、紙の書籍には活字のサイズを調整する機能はありません。読みづらい場合は眼鏡を新調するか虫メガネ等で調整してください。光源とレンズとの焦点距離によっては発火することもあるので、火事には気をつけてください。また一ページずつカメラで撮って拡大表示するという手段も有効です。

 

5.途中で中断する時は?

紙の書籍はその性質上、手を離すと閉じてしまい何処まで読んだか分からなくなります。本を閉じる前にぺらぺらとページを捲ってください、短冊のような紙が挟まれていませんか?

専門用語ではそれを栞(しおり)と言います。昔の人はそれを読みかけのページに挟んで読書を中断していました。物語などで本好きの女の子に栞という名前をつけるのはその頃の風習の名残ですね。書籍によっては短冊でなく紐を栞にしているものもあります。また栞を使わなくてもページを開いたまま本を伏せる等も有効です。いろいろと工夫してみてください。

 

6.再び読み始める時は?

原則として紙の書籍の置いてある場所まで戻ってください。もし出先で読みたい場合は書籍を持ち歩く必要があります。中断する際、机の上にページを開いたまま本を伏せた場合は机ごと持ち運ぶのもアリでしょう。

日本でコタツのように天板が取り外せる机が多いのは、本を運ぶときに机ごとでなく天板だけでよいからだと言われています。また学習机などに厚手のビニールシートを敷くのも、シートだけ持ち運べるようにという生活の知恵ですね。

電子書籍が当たり前の今の常識では考えられないことですが・・・

 

7.読み終わった後の保管方法

本を閉じてカバーをした後は、棚などにタイトルが見えるように立てて保管しましょう。横に積んでおくと不安定になって崩れたり、下の本を取り出すのが面倒になって読まなくなったりします。

湿気が多かったり風通しが悪いとカビますので注意してください。また置く場所がなくなったからといって冷蔵庫に入れておくと、生臭くなったり取り出した時に結露してふにゃふにゃになるので要注意です。

本を大量に保管する為の家具(専門用語で本棚と呼びます)を用意する場合でも、枕元に置いておくと地震の時の死因になりかねないので気をつけてください。世の中には本に埋もれて死ねるなら本望だという好事家もいるようですが、死んでしまうと本が読めなくなるので無意味です。

 

最後に

このようにいろいろと気をつけないといけない紙の書籍ですが、書いてある内容自体は紙であろうと電子書籍であろうと変わらないので安心してください。

えっ、内容が同じなら便利な電子書籍の方がいいですって?

安心してください、皆がそう思ったからこそ紙の書籍が廃れたんですよ。

そんな訳でみなさんも講談社BOXについてはkindle化リクエストをどんどん送りましょう!