「衰退市場でもヒットを飛ばせる―週刊東洋経済eビジネス新書」を読んで
今週のkindleセール本です。
まず私は原則として経済本的なものをあまり読まないのですが、そうは言っても本の少ない電子書籍業界ですから選好みは出来ず、またセールの値段ならあまり懐も痛まないのでちょくちょく挑戦することにしています。
結論から言うとこの本は百円でも高い・・・
この手のヒット分析本はヒットしているものを逆説的に分析していることが多いので、あまり意味が無いことが多いんですよね。つまりそのヒット商品の開発の為の努力がすべてヒットの原因になったという捉え方のことです。
世の中、一番良いものが必ずしも一番の評価を受ける訳ではありません。よく例に挙げられるビデオのβ・VHS競争では性能面でβの方が勝っていたのにVHSが勝利しました。
ようは製品の質やマーケティングだけでなく、その時の世相やライバル製品の失敗なども含めて検証する必要がある訳です。ヒットはその製品が優れていたから必然的であり、その開発方法やマーケティングもすべて正解だったというのはミスリーディングなんですよね。性能が劣っていたり宣伝が駄目だったりしても、消費者の勘違いや認識不足などの状況次第で偶然ヒットするものだってあるのです。
ただこの本に限ってはそんな話をする必要はありません。
そんなレベルにも達していません。
なんと言いますか、今巷で流行っている商品を並べてみましたよ程度の軽い紹介記事しかありません。しかも雑誌からの二次収録になっているので、微妙に情報が古いです。もう既に広く知られているか、やや風化しかけているようなのばかりで、乗ってる情報もネットで検索すればすぐ分かるような話です。普段からニュースを継続的に見てる人にとっては今更な話ばかりでしょう。
しかも一時間とかからず読み終わるので暇つぶしにもなりません。普通に情報誌を買って読んだほうがいいです。
kindleでも雑誌が買えるようになればいいのになぁ・・・