kindle沼日記

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肩書きさえあればそれでいい人達

朝のニュースのトップが、テニスの全米オープンで日本人選手が準優勝したことだったのですよ・・・

 

私の記憶が確かなら、ニッポンジンってそんなにテニスが好きな訳でなく、全米オープンも事前にはほとんど話題になってなかったはず。それが日本人選手が活躍したというだけで一躍トップニュースというのは、なんとも恥ずかしい話ですね。

 

まあ普段はまったく気にしてない超マイナーなスポーツでも、オリンピックで金メダルとったというだけでおおはしゃぎしますもんね、ニッポンジンって。私はスポーツ鑑賞の趣味がないのでその辺の感覚がさっぱりわからないんですが、ズメホロバッチ世界大会で日本人選手が優勝したってニュースがCNNで流れたりしたら翌朝日本でトップニュースになったりするんでしょうか。せめてそんなスポーツが実在してるかどうかくらい確認する程度の知能はあってほしいところですが・・・

 

しかもその日本人選手って、国籍こそ日本だけど住んでる所もテニスを習ったのもアメリカという話じゃないですか。アメリカ国籍でアメリカで研究してる元日本国籍の科学者がノーベル賞取った時に、日本人がノーベル賞取ったとマスコミがはしゃいでいた時も日本人として大いに恥ずかしい気分でしたが、今回もなんともいたたまれない気分です。

 

でも実際のとこ、大して好きでもないスポーツで日本人選手が活躍したってのは、ニッポンジンにとってどれだけ嬉しいことなんでしょうか。例えば日本生まれで日本育ちのアメリカ国籍の選手と、アメリカ生まれでアメリカ育ちの日本国籍の選手が決勝戦に残ったとしたら、ニッポンジンの皆さんはどっちを応援するんでしょうね。

 

日本人だけ応援するニッポンジンの何が腹立たしいかって、それは肩書き主義だからなんですよ。出身とか学歴とか、肩書きだけで入社する人を選ぶような会社は最近だと随分嫌われそうな気がしますが、日本で生まれたという選手が活躍するだけでトップニュースになるような国では、そんな会社の方が多いのも仕方ないですよね。
こんなニュースが喜ばれてる限り、就職差別なんてなくなりません。それがニッポンジンの行動原理なんだからあきらめてください。

 

なにより腹立たしいのは、このニュースで自分の底の浅さに気づかされたんですよ。
最近、私はアメリカという国を馬鹿にしておりました。
日本人はこの二十年程で随分良くなってきて、公害もゴミのあふれた街も過去のものになりました。それに引き替えアメリカの街並みは昔と大して変わっていないどころか、やたら肥満してる人が増えていろいろと見苦しくなりました。
そろそろ日本人の良識もアメリカを超えたかなというような奢りがあったんですよね。それがこのニュースみたら・・・日本人選手が活躍しようが相手選手が活躍しようが、観客はどちらにも等しく声援を送ってるじゃないですか。

こりゃまだまだかなわないと痛感しました。

勿論、あの試合の観客席にいた人達が平均的アメリカ人だとは思いませんが、それでもあれだけの人数がいるのを見せられると・・・ニッポンジンの応援なんて、ニッポンチャチャチャとかウェーブみたいな田舎者丸出しの恥ずかしいのばかりですからね。

 

アメリカのあの観客達に負けないよう、日本人もまだまだ頑張らないと駄目ですね。