kindle沼日記

電子書籍のことを中心にまったりとやっていきます

経済政策(笑)

やれやれ、例の大嘘つき首相がホントに解散選挙やるようですね。

舌の根も乾かぬうちにとはいいますが、「解散なんて考えてない」からの転換が速すぎてもう呆れることすらありません。嘘吐きがまた嘘をついた、ただそれだけのことですね。意味のないパフォーマンス選挙に付き合わされることにはうんざりしますが・・・

 

実は私、嘘吐き政権の経済政策についてはあまり文句を言うつもりはありません。
実体経済の成長なきインフレ政策「アホノバブル」のせいで物価は上昇するも所得は増えなくて確実に不況が進んでいる訳ですが、そもそも政府の経済政策なんてもので庶民の生活が楽になると思う方が間違っています。

 

現状で未来の景気を予測することなんて、一年後の天気を当てるようなもんです。
そんなことはただのギャンブルであり、学問ではありません。
「円高を退治する」と大上段に構えた結果が円安による不況を生み出すというのは、暑いからと素っ裸になって風邪をひくような馬鹿げた話ですが、まあ経済学者という連中のレベルがその程度ということですよ。学問としては非常に未成熟で、まだ勘と経験に頼っているような人しかいないジャンルなのです。

何故そんなていたらくかというと、判断する為に必要な情報が多過ぎるのです。例えばサッカーの試合で十分後に誰がボールを持っているかなんて正確に予測するのは無理でしょ。たかが二十二人のプレイヤーと一つのボールで限られたフィールド内の行動すら正確に予測できないのが今の我々の科学力です。
これが株式市場となると、プレイヤーを上場している会社・ボールとフィールドが通貨の種類だけあるとして、そんなことの予測を誰が出来るというのですか。
私には無理です。


何も分からずコンピュータが進化したとかはしゃいでる人達もいますが、我々の科学力なんてまだまだその程度でしかないのですよ。経済のような複雑系を正確に予測するには今のコンピュータの何千倍もの処理能力と、それを無駄なく処理する為の理論が必要です。
ビッグデータとか人工知能とか程度ではしゃいでる場合じゃないんです。

そこまで技術が発展するまでは経済学なんて、起こってしまったことを解説する為の後付け理論と、ギャンブル的な未来予測しか出来ない非科学的なジャンルでしかありません。

 

ただ長期的な予測でなく極めて短期的に、フィールド全体でなく極めて狭い範囲のことならある程度正確な予測もできるでしょう。普通のサッカーに例えるなら、十分後は分からなくても十秒後なら当たることもあるのです。

一時的な為替の変化でも、それをあらかじめ知っていれば投資家は儲けることができます。

 

かつて田中角栄が「日本列島改造論」という日本の自然を破壊しつくす下卑た政策を打ち立てて、その支持者に土地成金を生み出し庶民を公害と地価高騰に苦しめたように、アホノバブル政策は仕組まれた円安で自民党の支持者である投資家に多大な利益を引きよせて、輸入物資の価格高騰で庶民を苦しめているだけです。政治屋としては手段が変わっただけでやってることは昔と変わりありません。公害がない分昔よりはマシになったとすら言えるかもしれません。

 

そもそも金融政策では国は潤うかもしれませんが、庶民は得をしません。
よく考えてください、投資家が金を儲けたとしても、それで市場に物が増えるという訳ではないのです。投資家は何も生産していないので、物の数は彼らが儲ける前と何も変わりません。
物は増えていないのに投資家の購買力は大きくなりますから、需要と供給の関係で彼らが欲しがる物の物価は上がります。庶民の給料は上がってませんので、当然我々庶民が買える物は少なくなります。
これが実体経済の成長なきインフレ政策「アホノバブル」の現状です。アメリカやイギリスで起きた、好景気なのに庶民の生活が貧しくなる格差の拡大政策をこの日本でも展開しているだけなので、上手くいこうが失敗しようが我々庶民の生活が楽になることなんかありません。

 

庶民が得をするにはどうすればいいかというと、安いものが大量にあればよいのです。

その昔、日本は家電製品を安く大量に作ったので庶民も潤いました。デフレの頃も収入は減っても物も安かったので、庶民の暮らしはそんなに苦しくなりませんでした。リーマンショックの時は確かにきつかったですが、アレはデフレとは別原因の不況なので、デフレと切り離して考えるべきでしょう。
今は庶民の生産能力以上に投資家が儲けているので、物を庶民が買えない状況です。

 

庶民が得をするには個々の生産力が上がればそれでいいんですよ。
それは給料だけの話じゃなくて、例えばもしベランダで家族が食べる分の野菜を安く手間無く栽培出来れば家計は大助かりでしょ。そんなこと出来たとしても投資家も国も儲かりませんが、庶民は助かりますよね。そんな訳で私も家庭菜園をやってたりするんですが、まあ趣味の範疇なので今は儲かるどころかトントンですね・・・
ただそんな感じで、少しでも多く生活に役立つものを作ったり、あるいは掃除や洗濯の時間を短縮してその分の時間を他のことに使えば、生活自体は楽になるんです。物だけでなく、皆が喜ぶ娯楽やサービスを提供してもいいでしょう。

面白くも無い無駄な作業を省いて、その分を必要なところに使えばいいのです。

 

いろいろ書きましたが、庶民が得をするということと景気なんてものは必ずしも連動しないので、政治屋の経済政策なんて期待するだけ無駄だということです。リーマンショック以前のデフレの頃より生活が苦しくなっていると感じるなら、都合のいい数字を切り張りした景気論なんか当てにしないで現政権にNOを突きつければいいのです。