Gのレコンギスタ終わる
Gのレコンギスタ
ついに終了しましたね。どんな終わり方をするのかとドキドキしていましたが、思った以上に平和に終わって富野さんも丸くなったなぁという感じ。
理論よりも直感で行動する天才クリム、才能はあるけど劣等感に支配されて保守的なマスク、才能に恵まれて理想家のベリル。
個人的にはマスクに一番共感出来るのですが、その辺は話すと長くなりすぎるのでまたの機会に・・・
このアニメが始まったときは、ターンAのリストリーかと思っていたのですよ。
大切なことは何度でも繰り返して語る必要がある、ファウファウ・リストリーの頃の富野さんの言葉です。でも実際には似て異なる物語です。
ターンAが今の世の中を平和に導くための保守の物語なら、Gのレコンギスタは今ある世界を変えるための革新の物語というところでしょうか。正直、必要な説明もなく凄い勢いで進んでいく展開には、富野さんというネームバリューがなければついて行ったかは難しいところ。重力も空間も制御できないと存在できない「水の玉」を何の説明もなくぶち込んできた時に、他の監督だったら視聴を止めていたかもしれません。
その辺はミノフスキー粒子とかニュータイプとか、結局きちんと科学的な裏づけをしないオカルト設定をそれらしくやってきた人という安心感もありますからね。
終わってしまうと、ずっと見続けてよかったと思います。問題解決の為に戦争を起こそうとした人達が報いを受けて、戦争に翻弄されてきた人達が最後に手を取り合うというのが、ホント富野さん丸くなったなぁと。全体的に若者に対して寛大な物語で、失敗してもなんとかなるというのが、最近増えてきた失敗しない主人公達と比べて大違いでした。
自分の帰る場所へ戻るんでなく、新たな旅立ちというのもベリルらしいラストですね。
最終回にしか出なかったメカがあっさりプラモになるのも凄いです。いい時代になったなぁ・・・