kindle沼日記

電子書籍のことを中心にまったりとやっていきます

最近のライトノベル

今週のお題「最近おもしろかった本」

 

本は毎日読んでいるものの、残念ながら最近それほど心を動かされることがない・・・

これは歳のせいで心が摩耗して面白いと感じる能力が無くなったのかと心配になるものの、他のものではいろいろ楽しめるので、恐らく面白い本との遭遇率が下がっているだけなのでしょう。


そもそも私が主戦場にしているライトノベルというジャンル自体が、最近パターン化してきて、キャラやストーリーの組み合わせを変えた程度のが多くなった印象。もともと私が何故このジャンルを好んでいたかというと、ジャンルという分類からこぼれ出たような物語が多かったんですよ。
作者で言うと新井素子火浦功高千穂遥・菊池秀行・夢枕獏栗本薫、レーベルで言うとコバルト文庫朝日ソノラマ文庫やハヤカワ文庫が源流で、そこから創刊当時の電撃文庫や富士見ドラゴンズ文庫や角川スニーカー文庫に流れ込んだんですね。
ちょっと前にジャンプの黄金期があって、マンガやアニメも子供だましからどんどん本格的になってきて、テレビゲームやパソコンゲームが流行り出した頃なので、とにかくヤングアダルト向け全般的に活気があって荒唐無稽で突拍子もないものがどんどん生まれていた頃です。
昔が良かったと回顧するつもりはないし、今はどのジャンルでも平均的な出来は昔のものを遙かに上回ってると思います。
ただ成熟しているだけに目新しさがないんですよね。
その辺はかつて推理小説や本格SFが歩んできた道とも重なるのでしょうけど。


後は発行量の問題もありますね。
今でも新しいと思えるようなものは出ているのだろうけど、そうでないものの方が増えすぎてよほど運がよくないと出会えないんじゃないかと思います。
昔は一レーベルから月に出る本の量なんて五冊程度で、レーベル三つくらいなら全部読むなんてことも出来ましたが、今じゃ一つのレーベルからそれくらい出ることもあるし、レーベルの数も無茶苦茶増えましたからねぇ。
レーベル一つを追いかけるのも、話題作を全部読むのも時間的に難しいでしょう。しかも私の好みは世間とずれてますから、さらに巡り合う可能性は少ないのです。


なので最近という言葉をここ五年くらいに広げて解釈しても、こりゃ凄いと思った新刊は野崎まどさんの「[映] アムリタ」か赤城大空さんの「下ネタという概念が存在しない退屈な世界」ぐらい・・・