「サイボーグ009VSデビルマン」を見てきました
「サイボーグ009VSデビルマン」を見てきたものの、感想を書くべきか迷っているうちに公開日がもう終わることに気付いて、結局書くことにしました。
タイトルからして駄作臭が凄いのですが、私のような四十代のおっさんにはなかなか抗いがたいタイトルなのですよ。今の感覚だと「まどかマギカVSガールズ&パンツァー」くらいのインパクトでしょうか。
結論から言うとそれほど悪くないです。
どちらも原作よりなので、原作を知っていることが前提になります。009が六割くらい優遇されている感じでしょうか。デビルマン側は飛鳥了がそれほど美しくないのが評価の分かれるところかと。
アベンジャーズのようにがっつり世界観を再構成している訳でなく、どちらかと言うと昔の東映まんがまつりみたいに普段は別々に戦っているヒーローがたまたま出会って共闘してそれが終われば別れるというパターン。
なのでどちらにもそこそこ見せ場があって退屈はしないです。一番面白いのがプロローグというか、導入部分の009のアポロン戦とデビルマンのジンメン戦ではありますが・・・
私の009のイメージというと、アニメ版のOPの「誰がために」なんですね。平和を守る為に戦いながらも、誰からも感謝されず、戦い終わってもただ虚しいだけ・・・それでも人知れず戦い続ける・・・人の為に戦うことでしか兵器として開発された自分達を認めることが出来ない哀しき戦士とでも言うところでしょうか。
それに引き換え原作版のデビルマンは、主人公の不動明の名前が示すとおり怒りの戦士です。
どちらも高度成長期という汚れきった時代を戦い抜いた戦士ではありますが、戦う動機も人に対するスタンスもまるで違います。その辺は原作者の性格の違いとでもいいましょうか。永井剛の主人公マジ人間に厳しい・・・
ぶっちゃけデビルマンは人間に絶望して滅ぼしてますからね・・・009とはガチで敵となる可能性もあるのです。そこまで掘り下げると映画一本では収まらないのは分かりますが、もうちょっとデビルマンを上手く使えないかとは・・・やっぱり無理ですね、ガチで敵対する未来しか見えない・・・
せめてデビルマンレディの方なら、009達とうまくやれるかも・・・
それにしても風にたなびくサイボーグ戦士のマフラーはかっこいいなぁ・・・