「僕と日本が震えた日」を読んで
kindleのセールからもう一冊。
私は阪神大震災を間近で経験してますが、
それに比べて311はとにかく規模が大きかったので
何らかの形で影響を受けた人が多くい分
メディアも真摯に向き合ってることが多くてそれ自体はいい傾向だと思います。
阪神大震災は視聴率稼ぎの衝撃映像的な扱いするとこが多かった上に
あっという間に飽きて話題にならなかったもんなぁ、関西以外では。
当時の過剰な自粛ムードは辟易しつつも批判がうざくて従ってた口なんで、
コレくらいライトな感覚でも当時は大変だったろうなと思っちゃいます。
内容は身近な震災体験とあちこち取材やインタビューに行った話で
思ってたより多岐に渡ってました。
出版とか経済の話で震災と日本がもともと抱えてる問題を切り分けてるのがよいですね。
私はデフレと円高肯定派なので経済の話は特に共感しました。
ただ結構ページを割いてる放射線関連の話に関しては
当時のピリピリした雰囲気とちゃんとした情報の少なさから
あの時としてはこれでも意味があったと思うんですが、
体内被曝と体外被曝をろくに切り分けず語ってるので
今となっては逆に勘違いしちゃう可能性があったりして
放射線の知識が少ないと思ってる人ほど読み飛ばした方がいいかもしれませんね。
でも体内被曝に関しては未だにストロンチウムのニュースなんかほとんどないし
この程度の知識で妥協しておくのもひとつの手なのかなぁ・・・
それと作者の鈴木みそさんは実際にkindleへ出版する経験を
ご自身のホームページでいろいろ書いていて、
本好きからすると凄く面白い話がゴロゴロしてるのでお勧めです。
kindleセール本は値引きしても権利者への支払いは変わらないんですね。
まあ実際の商品を値引きするときも仕入先からの仕入金額が変わる訳じゃないので
らしいと言えばらしいんですが・・・
アマゾンにとってデータも普通の商品も変わらないというのはいい話だと思います。