kindle沼日記

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2013年の映画を振り返り

行きつけの映画館では今週で公開終了なので、慌てて魔女っ子姉妹のヨヨとネネの二回目を見てきました。相変わらず客はほとんど入っておらず、ものすごく勿体無いです。上映期間さえ長けりゃ口コミでどんどん客がくる作品なので、夏休みに公開した方がよかったような・・・

 

それでふと年末に去年の映画について書こうとして忘れていたことを思い出したので、今日は去年の映画について振り返りたいと思います。

 

去年の映画で面白かったものを三つ選べと言われると、

「劇場版 花咲くいろは HOME SWEET HOME」

 

 

スタードライバー THE MOVIE」

 

 

「劇場版 魔法少女まどかマギカ[新編]叛逆の物語」

 

 

になってちょっと微妙な気分。

 

いや、三つとも心の底から楽しめたんですよ。

ただそれぞれテレビシリーズの番外編・総集編・続編で、純粋な映画オリジナルで無いのがちょっと微妙な気分なんですよね。まあ映画オリジナルで文句無く面白かったものって言われたら、私の場合「サマーウォーズ」まで遡ってしまうので、いつも通りと言えばそれまでなのかも知れません。マクロスFみたいなパラレル物を映画オリジナルとするなら、もうちょっと緩和されますけど。

 

 

「劇場版 花咲くいろは HOME SWEET HOME」

テレビシリーズは正直、よく分からない代物でした。分からないけどなんだか見てて楽しいものでした。主人公達が一生懸命なのは分かるけど、なぜそういう行動に行き着くのかさっぱり分からないんです。でも若い人が一生懸命頑張ってる姿を見るのはそれなりに楽しいのでずっと見ていたという感じです。

映画版では主人公の母親の過去が明かされたりして、かなり分かりやすく感じました。主人公の母親世代の、ここではない何処かに行きたいという願望や葛藤はよく分かります。主人公の母親はテレビシリーズだと無責任な大人の代表みたいなとこがありますが、いろいろと経験して辿り着いたのがそのスタイルだというのはちょっと感慨深いですね。

いろんな世代が互いに相手を理解できないながらも、尊重しあっているというのが見てて心地よかったのかも知れません。蓮二さんの気持がよく分かる気がします。

 

スタードライバー THE MOVIE」

映画はいろいろと削られて残念な部分もあるんですが、2クールのストーリーを二時間で綺麗にまとめたなぁと感心する構成でした。

この話はアダルトチルドレンとロストジェネレーションを組み合わせたというか、大人になりきれない大人達に棄てられた世代の物語という、考えようによってはかなり陰気なテーマなんですよね。それがタクトという主人公の圧倒的な主人公力によって次々と塗り替えられていくのが頼もしいんですよ。

実際登場するキャラの中では比較的大人の支援を受けていたワコですら「世界は私達を苦しめる為に存在している」ことを否定し切れなかったくらいドンズマリの状況からスタートしてますからね。

タクトの仲間を犠牲にしない・敵を殺したくないという信条も普通なら甘えなんですが、タクトの中ではそれがもう欲望レベルに渦巻いてるというのがいいですね。そうであってほしいという願いではなく、それ以外は認めないという決意。普通ならちょっと都合が良すぎると思うんですが、その熱意が生んだ必殺技のタウミサイル見せられたらもう納得するしかないですよ。アレをミサイルと言い切っちゃう銀河美少年が素敵過ぎます。

ホント「銀河美少年」という言葉がこの物語のすべてを表してると思います。

 

「劇場版 魔法少女まどかマギカ[新編]叛逆の物語」

感想自体は公開時に書いたから省きますが、花咲くいろはのスタッフ程面倒見がよく無くて、スタードライバーのスタッフ程前向きでない人達がたっぷりのサービス精神と皮肉を込めて作った物語。

普通の大人達が手に負えないような状況を用意されて、銀河美少年も絵本級の魔法使いもいなきゃ普通はこうなっちゃいますよねという例ですね。物語の構造的にも商業的にも次が用意されているはずですが、具体的な話が発表される前にヨヨとネネが公開されたのは僥倖だったと思います。テーマ的に合わせ鏡のお話なので、まどかのスタッフがどう反応するのか今から楽しみですね。