kindle沼日記

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「探検ドリランド 1000年の真宝」

気がつくともう六月半ばで、つまり今期の一クールアニメは山場を迎えてまとめに入る起承転結でいうなら転の時期な訳ですが、2クール以上のものは方向性も固まって安定期を迎える時期でもある訳です。

何が言いたいかというと、「探検ドリランド 1000年の真宝」が最近地味に面白いんですよ!

シリーズ一作目の「探検ドリランド」は、冒険にあこがれるミコト姫が仲間と共に旅に出て世界を救うというドラクエ的テンプレなお話で、おおらかさとシリアスさのバランスがよくてお子様でも安心して見れる正統派冒険物でした。

シリーズ二作目は前作からいきなり千年後だったり、主人公が村の少年だったり、敵も前作は魔物だったのが今回は元冒険者の悪者になってたりして随分雰囲気が変わってしまったように思ったのですが、シリーズの肝であるおおらかさとシリアスさのバランスがややシリアス面に傾いたもののやっぱりいい感じですね。基本的には明るいノリなのですが、主人公のハガン以外の冒険者は千年間にカードに封印されてた人達なので、要所要所で時間のギャップに悩まされます。冒険者以外の知人はもう死んでるし冒険者の仲間はまだほとんど封印されてるので、よく考えるとかなり重い話なんですよね。しかも今の悪者が元冒険者なので、冒険者自体が世間から嫌われているというおまけつき。

それを単なる設定にせず、効果的に利用してくるスタッフが実に憎らしいです。

ストーリーの方もいきなり主人公が敵に捕まって本部へ連れて行かれたと思ったらボスと戦うという初めからクライマックスな展開でしたが、最近は旅をしながら他の冒険者を復活させたり助け出したりという感じで、一話ごとにゲストキャラを出しつつ仲間の一人をゲストと絡めて掘り下げる展開が上手いこと機能してていい感じ。

 

設定的には前作のキャラも登場可能というか、もう既に一人は登場してるのですが前作のファンとしてはミコト姫を含めた他のキャラが登場するかが気になるところ。

っていうか、既に登場したパーン以外の声優さんは全員別のキャラで採用されている上に、ミコト姫役の人は本編で出番無くても番組中のミニコーナーで解説役として常に出演してるのでいつ出てきてもOK状態なんですよ。しかも前回ミコト姫の物まねというメタなネタまでやってて、これは別キャラが変装した偽ミコト姫が出てきてパーンが騙されるフラグですね。

基本は熱血な子供向けですが、けっこうシビアなところが見え隠れしていて大人の方が楽しめる物語だと思います。