kindle沼日記

電子書籍のことを中心にまったりとやっていきます

2014年のアニメ振り返り

今週のお題「2014年のお別れ」〈2014年をふりかえる 3〉

 

今年はスタートダッシュが凄かったんですよね。

去年から「ビルドファイターズ」「凪のあすから」「サムライフラメンコ」が続いていて、「ディーフラグ」「未確認で進行形」「ウィッチクラフトワークス」というラブコメ三部作がいきなり始まりましたからね。この三部作は特にEDがいいんですよ。

さらに映画は「魔女っこ姉妹のヨヨとネネ」ですよ。

もうどんなに凄い年になるのだろうと多いに期待したものです。

 

それが春はあまり印象に残る作品もなくて、夏には「ろこどる」「るるも」「野崎君」「さばげぶ」「ヤマノススメ2」と個人的には小粒な良作が多かったです。P4Gは最大火力で大暴れした印象ですが、あれはファンサービスにポイント全部振り込んだ反則だからなぁ・・・

 

冬は「ビルドファイターズトライ」と「Gのレコンギスタ」が頑張ってますが、それぞれ面白いことは面白いんですが、やはり二作目ということで一作目ほどの衝撃はまだ越えてないというのが正直なところ。特にレコンギスタは展開が速すぎというか詰め込みすぎて、ターンAがじっくりやってただけに比べちゃうときついですね。今後の巻き返しに期待。

 

今年の最大の収穫はやはりプリパラ。

私がアニメや小説を嗜む理由のひとつが経験の拡張にあります。知識と言うのはただの道具なので、どんなに勉強してもそれだけじゃ役に立たないんですよね。道具を使いこなすには、やはり経験が必要。知ってるだけじゃなく、それが具体的に何を意味するか、概念レベルにまで引き上げないと駄目なんです。ただ一人の人間が経験できる量なんて、残念ながらしれてます。

その不足する経験分を物語で追体験して補う訳ですね。

普段出来ない経験を補うという意味ではSFやファンタジーが重宝するのですが、物語を作る側にも受け取る側にもいろいろと前提条件が必要なのでうまくいくことは難しい。例えばサイコパスみたいに初めから結論ありきで話を組み立ててしまうと、偏った人達が偏ったことをしてるだけになって共感できなくなっちゃうんですよね。まあそういう狭い層に語りかける手法も、それを受け取れる素養のある狭い層には有効だとは思うんですが・・・

逆に一般的な話の中で感じる違和感は、多くの人が受け取れるのでインパクトは少ないけれど効果的。その中でも特にインパクトの大きなものを、私は静かな狂気と呼んでます。

プリパラはその静かな狂気に満ちていて、見ていて引き込まれます。なぜメインの二人だけが容姿が変るのか、なぜライバルの少女が囲碁の名人なのか、なぜ普通に男の子がライバルチームにいるのか・・・そんなスタッフが当たり前感覚で特に説明なんかしないんだけど、自分では当たり前とは思えない部分を解析して齟齬を埋めていく段階で、自分とは異なる経験をしたスタッフの自分とは異なる常識を追体験するのです。

単におかしな設定が多いってだけなら、ただの準備不足だったり考えてなかったりするだけで考察に値しないんですが、プリパラはかなり周到に作りこまれているんですよね。例えば委員長の正体がばれるまで、OPは委員長モードが全部みれいモードに上書きされてたりとか、ファルルも一話から登場してたりするし、校長の話だっていろいろ準備してますからね。そーゆー細かいところに気を配る人達があえて説明しない部分だからこそ、考慮する価値があるのです。

 

なんだかんだで楽しめた一年でしたが、まだ続いてる作品が大いに期待できるものばかりなので、来年も楽しみです。

勿論、新作にも期待してますよ。