kindle沼日記

電子書籍のことを中心にまったりとやっていきます

夏のお薦めの一冊

今週のお題「夏に読みたい1冊」

 

むむむ、このお題は電子書籍ブログをしている私への挑戦ですね!

夏と言えば「夏への扉」・・・というのはさすがに他と被るだろうし、同じSFで「イリアの空 UFOの夏」はまだkindleに来てないし、「ペンギン・ハイウェイ」はもう紹介してるし・・・いきなりと言うのはいろいろと難しいですね。

 

いろいろ考えましたが、ここは「武装中学生2045-夏-2 」をお薦めしたいと思います。

 

これは二巻ですが、勿論一巻から話は続いているので気になる人はきちんと一巻から読んでください。一巻も夏の話ですが、二巻は夏休み中の学校・・・しかも蒸し暑い京都が舞台になっているので、一巻より更に夏の匂いが濃厚になっているのでこちらを選びました。

時代は便宜上未来ということになってますが、あまり未来感はありません。国際情勢がいろいろときな臭きなっていて、防衛大ならぬ防衛学院という自衛隊員養成機関が設立されていて、主人公達はそこの中等部に通う中学生です。

ライトノベル界隈では子供達が命がけで戦うのは珍しい話ではありませんが、この物語では意図的に子供達が巻き込まれます。一巻では戦いに巻き込まれた子供達に戦う動機を与え、覚悟を決めて戦いに赴く様を描いています。どちらかというと一巻ではまだ普通のライトノベルっぽいですね。

二巻では前半は夏休みで暇を持て余した子供達の日常を描きつつ、後半は防衛戦になります。守る為の戦いなので一巻ほど子供達は悩みませんが、子供達を戦わせる大人達の覚悟が問われることになります。ライトノベル界隈では極力大人達を排除してそのあたりに触れないものが多いですが、この二巻では敵も味方も子供達に対する態度を求められます。その中で、大人達が何を覚悟して子供達に対してどう動くのかが問われます。校長の土岐老人が、教官の姫ちゃん先生が、金の為に子供達を襲う傭兵のラゼンドラが、その上官のアリッサが、子供達に何を見出して何を残そうとしたのか、これはそれを見極める為の物語です。

この二巻は本来の子供達じゃなく、大人達に読んで欲しい一冊ですね。長期休暇ということで子供達に接する機会の多い夏と言う季節だからこそ読んでいただきたい一冊です。

 

夏への扉」や「ペンギン・ハイウェイ」は逆に夏休みで暇を持て余している学生向けですかね。