森 博嗣著「青白く輝く月を見たか?」を読んで
呑気な博士と真面目なボディガードのお話の最新刊なのです。
人間の寿命は伸びて若返りも簡単に可能になった代わりに子供が生まれなくなったという、ちょっとデストピアちっくな未来のお話。
重要人物の一人として「すべてがFになる」の犯人ぽい人物が出てくるので、その人物が主役の「四季シリーズ」も読んでみたのですが、こちらのシリーズとはあまり関連なくてがっかり・・・
さて肝心の呑気な博士の方ですが、ヤバイです。
いつの間にかハーレム物の主人公みたいにモテモテです、人工知能とかに・・・
しかも博士の方も人工知能の一人?にぞっこんで、恋心とか抱いてます。
その人工知能の方は、博士のことを友達としか思っていないんですけどね・・・
こんな時にボディガードは何をしているのかというと、何もしていないという・・・
むしろ彼女も人工知能と仲良くなって、恋の相談とかしているっぽい・・・
おかげで人工知能の方が何かと二人をけしかけている有様です。
どうなってるの人類・・・ちょっと未来過ぎじゃないですかね・・・
一応ボディガードには自分が博士にとって特別な存在という自覚はあるようなのです。
だから人工知能の一人?が外を出歩く用に人間型のボディを所望した時に、自分の姿そっくりなボディにするのを許可する程です。
それで二人で博士に会いに行って、博士がドキドキするのを見て楽しんだりする訳です。
それでいて、博士とそれ以上の仲になれないという諦めも感じている模様。
部下以上、恋人未満という感じですね。
いざという時は命令無視してでも博士の側を離れない彼女ですが、それでも基本的に普段は仕事として博士に付き従っているだけなんですよね。
状況が変われば仕事の内容も変わってくるわけで、そうなった後にどうなるのか興味の尽きないところであります。
ああ、次巻が待ち遠しいですね・・・